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織物

  2章:「触れあう優しさ」株式会社SHOWA

2章:「触れあう優しさ」株式会社SHOWA

「触れあう優しさ」株式会社SHOWAファッションの世界がどうなっているか、意外と知らないのではないだろうか。
わたしたちが普段目にするシーズンの2年前、まず、インターカラーという国際団体が、科学的根拠や生活動向に基づき、世界のトレンドカラーを発表するところからスタートする。これはかなり有名で、メディアでも自称ファッション評論家が「今年の流行色」としてそれらしく語っているのを聞いたことがあるだろう(実際は2年前に決まっているわけだが)。そして18~12か月前になると、その流行色を取り入れて、各素材メーカーが製品を発表し始める。ここで「プルミエール・ヴィジョン」(パリ)などの展示会が行われる。その後、半期前になると、お馴染み、パリ・ミラノ・ロンドン・ニューヨークにて「4大コレクション」が始まる。そしてその4大コレクションを参考に、自社の売れ筋や特徴、こだわりを加味して、わたしたちの前に新作として登場するのだ。
この世界的に有名な素材展「プルミエール・ヴィジョン」で、2010年度HANDLE(風合い)賞を受賞した企業がこの児島にある。それが、株式会社ショーワだ。
「触れあう優しさ」株式会社SHOWA繊維業の生産地は急速に中国およびその周辺国にシフトしている。そんな中、ショーワにしか出来ない、そして日本でしか出来ないことにこだわりものづくりをしている。 その一例として、何年も前から力を入れている「オーガニックコットン」の商品、天然染料(柿渋や本藍)による工業的生産への挑戦など、世界に発信できる日本の文化を踏まえた製品づくりを行っている。

 

WOOL100%『奇跡の藍染』への挑戦!

「触れあう優しさ」株式会社SHOWA『奇跡の藍染』とは、タスマニア・メリノ・ファイン・オーガニック・ウールを100%使い、世界中でショーワにしか出来ない獣毛のインディゴ染を行い、デニムライクな素材に仕上げたもの。3年間農薬等を使用していないオーガニック認定の牧場で育てられた羊から、人肌にチクチクしないファインの細い繊維だけを使用し、ウォッシャブルになるよう加工を施し、とても上品なムラ形状の糸に仕上げている。

「触れあう優しさ」株式会社SHOWA特殊技術のインディゴ染めと、繊細に管理された準備工程、熟練した職人技の織布を行い、細心の注意を払いながら加工上げした最高水準の布がショーワによって創りだされたこの『奇跡の藍染』は第1回 PREMIERE VISION AWARDにて『HANDLE PRIZE 2009』を受賞している。

 

織工程

  1. Warping:整経 たて糸の準備工程ではまず始めに整経機を使ってつば付きビームに500~600本のたて糸を平行に捲き取る。同時に糸に付着した不純物や糸むらの部分も取り除く。
  2. Sizing:糊付 500~600本の糸が捲かれたビームをさらに10本程度合わせて五千本から一万本の糸シートにして糊を付ける。これは糸の毛羽を伏せて固着させ、一本の棒状にすることで織りやすくするための作業。
  3. Drawing-in:経通 織機にたて糸を仕掛けるために、「ドロッパ」や「ヘルド」と呼ばれる部品にたて糸を一本ずつ引き込むための「経通(へとおし)」を行う。以前は五千から一万本もの糸をすべて手で通していたが現在ではコンピュータにて自動で行なうため、作業日程が飛躍的に短縮された。
  4. Weaving:製織 たて糸とよこ糸を直角に組み合わせていく製織工程。セットされた縦糸に横糸を一本ずつ打ち込んで織っていく。このよこ糸の挿入方法にはさまざまな方法があり、機械で糸を送る方法や空気で糸を飛ばす「エアージェット織機」などもある。
  5. Inspecting:検反 出来上がった織物は検査され、染色工場へと持ち込まれる。アメリカでは自動検反機が一部実用化されているが、風合いや張りなど人間の感性に頼る部分が多く現在もなお人間の視覚で識別している。

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